今回紹介するこだまさんの「ここは、おしまいの地」は、文喫の“選書”サービスを利用して「泣ける本」をリクエストした時に選んでもらった1冊です。 ところが、「泣ける本」をリクエストしたにも関わらず、この本の帯には「爆笑しました」というコメントがあ…
先日、文喫の“選書”サービスを利用して「泣ける本」のリクエストをしてきました。 「想像ラジオ」はその時に紹介して頂いた本の中で、1番読んでみたいと感じた作品です。 やさしげなイラストに親しみを感じ、不思議なタイトルに惹かれました。 この作品は東…
六本木に新しくできた話題のスポット“文喫”は「入場料を支払う」本屋です。 先日ようやく訪問することができ、とても居心地の良い空間に再訪を誓ったものですが、その際に「選書」のサービスがあることを知りました。 なんでも「リクエストした本を書店員さ…
先日、五十嵐貴久さんの「1981年のスワンソング」を私に紹介してくれた読書家である会社の上司が「面白い作品を読んだ」と、また本を貸してくれました。 それが、七尾与史(ななおよし)さんの「偶然屋」。 「運命だと思っていた出来事は実はすべて仕組…
今回紹介する本は辻村深月さんが脚本を手がけた映画ドラえもんの書き下ろし長編「のび太の月面探査記」です。 辻村深月さんといえばドラえもんを愛する作家として知られ、著書の「凍りのくじら」ではストーリーのいたるところにドラえもんのひみつ道具が登場…
今回紹介するのは夏川草介さんが贈る医療ドラマのベストセラー「新章・神様のカルテ」です。 "新章"とタイトルに付いている通り、「神様のカルテ」というシリーズ作品なのですが、まず最初に私が声を大にして伝えたいことがあります。 それは、本作を読むた…
三浦しをんさんと言えば直木賞作家として有名ですが、著書の中でも私がひときわ好きな作品があります。 それが「ロマンス小説の七日間」。 正統派ロマンス小説の雰囲気も味わえる一風変わった恋愛小説で、型破りな展開がとにかく笑えます! それだけでなく、…
先日、朱川湊人さんの「本日、サービスデー」という短編集を読んだのですが、悪趣味なホラーが不気味で正直微妙でした。 文章がとても読みやすかったにも関わらず、内容や構成が今ひとつで本領発揮されていないように感じたため、逆に他の作品が気になり読ん…
六本木に「入場料を支払う本屋ができた」と聞いて気になっていました。 その名も「文喫(ぶんきつ)」。 漫画喫茶(通称“まんきつ”)の文芸書バージョンということでしょうか。 その気になる入場料ですが、なんと1,500円(税抜)とかなり強気! 単行本が…
今回は、村山由佳さんのデビュー作「天使の卵(エンジェルス・エッグ)」を紹介します。 私が初めて読んだのは高校1年生の夏。 「おいしいコーヒーのいれ方シリーズ」にどっぷりハマった私は当時出版されていた村山由佳さんの作品を全て読みあさりました。 …
今回は、今まで読んだ沢山の本の中から、心に残っている“私が泣いた本”を紹介します。 大人になってから実生活で泣くことはほとんどありませんが、だからこそ「本を読んで泣きたい」という欲求があり、私は日々“泣ける本”を探しています。 登場人物に共感し…
今回紹介する朱川湊人(しゅかわみなと)さんの「本日、サービスデー」は、感想を先に述べてしまうと読後感が悪く私には合わない本でした。 その理由としては、短編集として作品同士の雰囲気のギャップが大きすぎるためです。 そのタイトルと装丁から読み口…
今回は、今は亡き天才コラムニスト・ナンシー関さんの「記憶スケッチアカデミー」を紹介します。 “記憶スケッチ”とは提示されたお題を記憶のみに頼って描くこと。 「カエル」「パンダ」「カマキリ」などお題は一見簡単そうですが、「人間の記憶」の曖昧さが…
今回紹介する本は、コミカルな会話と伏線回収が痛快な伊坂幸太郎さんの「残り全部バケーション」です。 この作品を読んで、伊坂さんは読者の期待を裏切らないと改めて認識させられました。 家族団欒の席で「実はお父さん、浮気をしていました」という1文か…
羽海野(うみの)チカさんの「ハチミツとクローバー(通称ハチクロ)」は、美術大学を舞台とした青春偶像劇で、未だにファンの多い作品です。 2000年に連載がスタートしたこの作品は、アニメ・映画・ドラマと幅広くメディア化もされ、長い間愛され続けて…
今回は、孤独をテーマにした絲山秋子さんの恋愛小説「海の仙人」を紹介します。 “ファンタジー”という名を持つ役立たずの神様が登場する独特の世界観を持った中編小説です。 解釈が難しく好き嫌いも分かれそうな作品のため、書評記事を書くかどうか悩んだ本…
今回紹介する本は、金城一紀さんの3話からなる中編集「対話篇」です。 金城一紀さんといえば、本多孝好さんの大学時代の同級生であり、先日紹介したメディア化前提作品「dele(ディーリー)」のプロデュース及び脚本を担当した作家さん。 著書の「ゾンビー…
久しぶりに読む前からワクワクする本に出会いました。 タイトルは五十嵐貴久さんの「1981年のスワンソング」。 2014年の現代社会から1981年の昭和モノクロ時代にタイムスリップしてしまった主人公が、未来に生まれた名曲をバンバン大ヒットさせ…
今回は私が1番好きな漫画である羽海野(うみの)チカさんの「3月のライオン」を紹介します。 私は読書が好きですが本に劣らず漫画も大好きで、今まで沢山の漫画を読んできました。 その中でも「3月のライオン」は10年以上愛読している大好きな作品です…
私が所有する数百冊の本の中で、もっとも異色であり、かつ振り切れている作品を紹介します。 それが、リリー・フランキーさんの「誰も知らない名言集」。 この本はリリーさんの周りに集まる変態たちが残した名言をたくさん収録した作品です。 人間研究家であ…
中田永一さんの「吉祥寺の朝日奈くん」は2011年に映画化もされた作品で、書籍では5章からなる短編集として刊行されました。 それぞれの章が異なる内容の話ですが、表題作の「吉祥寺の朝日奈くん」だけでなく、他の4作品も主役級の面白さ! 今回書評の…
私は本屋で新刊を見かけたら必ず購入すると決めている作家が何人かいます。 その1人が本多孝好さんです。 2000年に「このミステリーがすごい!」のランキングにトップ10入りした「MISSING」を読んで好きになり、今まで出版された作品はすべて蔵書に入…
何を隠そう私はウイスキーが大好きです。 中でもシングルモルトウイスキーには思い入れがあり、ちょっとした飲み屋に負けないくらい沢山のボトルを所有している程……! シングルモルトとは大麦麦芽のみを使用して単一の蒸留所で作られるウイスキーのことを指…
注意! ハミングバードブックシェルフ日本橋店は2020年2月24日に閉店しました。 京都店または「オンラインショップ」(http://store.hummingbird-bookshelf.net/)は営業しております。 2018年9月に新しくオープンした日本橋高島屋S.C.(新館)に…
今回は、歌人であり作家でもある東直子さんの連作短編集「とりつくしま」を紹介します。 この本は5年くらい前に初めて読んだとき「いい本だったな」と感じ、著者の他の作品にも興味を持つきっかけとなったものの、「いい本止まり」で特筆すべき点はないとい…
私が今まで使ってきた読書灯の中で最も使いやすく大変気に入っている商品を紹介します。 それが、エル光源さんの「LFX1-OLE 卓上タイプ(型番はLFX1-O-D)」。 エル光源さんは日本のLEDライト専門メーカーで、その中でも「LFX1-OLE」は就寝前の読書に特化し…
今回紹介する本は、友人からオススメされたルイス・サッカーの「穴」です。 紹介してくれたのは荒川ケンタウロスというバンドのボーカルである一戸くん(本名は“いちのへ”、あだ名は“いっと”)。 彼は大学のサークルの友人で今でも飲み仲間ですが、以前から…
今回紹介するのは、26歳でこの世を去った歌人・笹井宏之さんの短歌集「えーえんとくちから」です。 普段読書をされる方でも短歌や詩に馴染みがある方はそう多くないと思います。 私自身、普段から短歌に嗜みがある訳ではなく、歌人にも詳しくありません。 …
私が七月隆文さんの「ぼくは明日、昨日のきみとデートする(以下“ぼく明日”とします)」に出会ったのは、カバーイラストを手がけるカスヤナガトさんの影響です。 カスヤナガトさんといえば、数多くの書籍カバーイラストを手がける売れっ子イラストレーター。…
今回は少し趣向を変えて、めくるだけで視覚的に楽しめる仕掛け絵本を紹介します。 仕掛け絵本には様々な手法がありますが、今回紹介するのはページを開くと立体的に飛び出してくる、きっと皆さんが一度は目にしたことがあるアレです。 「飛び出す絵本なんて…