泣ける本

町田その子の「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」は人とのつながりを感じられる傑作短編連作集!

「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」は、2021年に本屋大賞を受賞した「52ヘルツのクジラたち」の著者である町田そのこさんのデビュー作! 出版社は文庫本に唯一スピン(紐状のしおり)が付いている新潮文庫です。 版元が新潮社というだけで、なんとなく安心…

「52ヘルツのクジラたち(町田そのこ著)」は孤独を乗り越える再生の物語!

先日、とてもいい本をTwitterのフォロワー(濁流。@oresama510)様に教えていただきました。 その本は、町田そのこさんの「52ヘルツのクジラたち」です。 以前から「装幀が素敵だな」と気になっていた本だったので、書店で見つけてすぐに購入しました。 内容…

相沢沙呼の「教室に並んだ背表紙」は物語に想いを馳せる青春小説!

この本のPOINT! 年明け早々に「今年読んだ本ベスト1になるかも……?」と思わせる良作! 物語の素晴らしさ、本が好きという気持ちに応えてくれる! 寂しくて迷った時に手に取ってほしい救いの一冊! 2021年が始まって早々の1月中頃。 今年に入ってまだ2冊の本…

古内一絵の「マカン・マラン」は疲れた心を解きほぐす癒しの夜食カフェ!

この本のPOINT! 読むと元気が出る夜食カフェの連作短編シリーズ! 優しい人々の交流に心が温まり、静かに、じんわりと泣ける……! 装幀・装画が美しい! 「マカン・マラン」は、全4巻(16話)からなる人気の連作短編集! 元エリートサラリーマンにして今はド…

100万部超えのベストセラー待望の続編!辻村深月の「ツナグ 想い人の心得」

この本のPOINT! 期待を裏切らない100万部超えのベストセラー待望の続編! 涙なしでは読み進められない!心に火が灯る感動作! 人を想う気持ちが温かい!記憶に残る救いの物語! 先日、何気なく本屋を覗いてみると、辻村深月さんの「ツナグ」の続編が並ん…

知念実希人の「ムゲンのi 」は予測不能で一気読み必須のミステリー超大作!

この本のPOINT! 次々と巻き起こる怒涛の展開に息を飲む、予測不可能なミステリー超大作! 幻想的な世界に迷い込む!一気読み必須の迷宮ファンタジー! 家族の愛情が温かい!心を鷲掴みにされて盛大に泣ける! 今回紹介する知念実希人さんの「ムゲンのi」は…

成田名璃子の「グランドスカイ」はスキージャンプの崖っぷち青春グラフィティ!

この本のPOINT! 「スキージャンプ」という題材の珍しさが興味をそそる! 仲間と共に成長するスポーツの素晴らしさに感動! “日の丸飛行隊”の金メダリスト船木和喜さんも絶賛の青春グラフィティ! 今回紹介する作品は、成田名璃子さんの青春小説「グランドス…

北川恵海の「ちょっと今から人生かえてくる」はスカッと爽快でしんみり泣ける人生応援ストーリー!

今回紹介する作品は、北川恵海(きたがわえみ)さんの「ちょっと今から人生変えてくる」です。 この作品は2015年に刊行され映画化もされた「ちょっと今から仕事やめてくる」の続編となるアナザーサイドストーリー! (※続編の書評のため前作のネタバレを…

本の中に愛が見えるハートフルストーリー!成田名璃子の「東京すみっこごはん」

今回紹介する作品は、成田名璃子(なりたなりこ)さんの「東京すみっこごはん」です。 本の中で愛が見えるような心温まるこの作品は、文庫書き下ろしのシリーズ物で、2019年6月現在では第4巻まで刊行されています。 この作品は、手作り料理を共に食べ…

東野圭吾の「ナミヤ雑貨店の奇蹟」は優しい気持ちが心に灯る笑って泣ける本!

今回、紹介する作品は東野圭吾さんの「ナミヤ雑貨店の奇蹟」です。 この本と出会ったのは、とあるツイッターでのつぶやきがきっかけでした。 それは、以前投稿した「1000冊以上の本から選んだ感動して泣ける本7選」にリツイートしてくれた、なおこさんの一…

こだまの「ここは、おしまいの地」は泣くほど笑える自伝的エッセイ!

今回紹介するこだまさんの「ここは、おしまいの地」は、文喫の“選書”サービスを利用して「泣ける本」をリクエストした時に選んでもらった1冊です。 ところが、「泣ける本」をリクエストしたにも関わらず、この本の帯には「爆笑しました」というコメントがあ…

文喫の“選書サービス”を利用して「泣ける本」をリクエストしてみた!

六本木に新しくできた話題のスポット“文喫”は「入場料を支払う」本屋です。 先日ようやく訪問することができ、とても居心地の良い空間に再訪を誓ったものですが、その際に「選書」のサービスがあることを知りました。 なんでも「リクエストした本を書店員さ…

思い切り泣いた心温まる命のドラマ!夏川草介の「新章・神様のカルテ」

今回紹介するのは夏川草介さんが贈る医療ドラマのベストセラー「新章・神様のカルテ」です。 "新章"とタイトルに付いている通り、「神様のカルテ」というシリーズ作品なのですが、まず最初に私が声を大にして伝えたいことがあります。 それは、本作を読むた…

ホラーの鬼才・朱川湊人の「花まんま」は怖くて不思議な感動作!

先日、朱川湊人さんの「本日、サービスデー」という短編集を読んだのですが、悪趣味なホラーが不気味で正直微妙でした。 文章がとても読みやすかったにも関わらず、内容や構成が今ひとつで本領発揮されていないように感じたため、逆に他の作品が気になり読ん…

村山由佳のデビュー作「天使の卵」は純愛小説の金字塔!

今回は、村山由佳さんのデビュー作「天使の卵(エンジェルス・エッグ)」を紹介します。 私が初めて読んだのは高校1年生の夏。 「おいしいコーヒーのいれ方シリーズ」にどっぷりハマった私は当時出版されていた村山由佳さんの作品を全て読みあさりました。 …

1000冊以上の本から選んだ感動して泣けるおすすめ小説12選!

今回は、今まで読んだ沢山の本の中から、心に残っている“私が泣いた本”を紹介します。 大人になってから実生活で泣くことはほとんどありませんが、だからこそ「本を読んで泣きたい」という欲求があり、私は日々“泣ける本”を探しています。 登場人物に共感し…

羽海野チカの「3月のライオン」は心を揺さぶる優しい物語

今回は私が1番好きな漫画である羽海野(うみの)チカさんの「3月のライオン」を紹介します。 私は読書が好きですが本に劣らず漫画も大好きで、今まで沢山の漫画を読んできました。 その中でも「3月のライオン」は10年以上愛読している大好きな作品です…

じんわりと心温まる奥深い本!東直子の「とりつくしま」

今回は、歌人であり作家でもある東直子さんの連作短編集「とりつくしま」を紹介します。 この本は5年くらい前に初めて読んだとき「いい本だったな」と感じ、著者の他の作品にも興味を持つきっかけとなったものの、「いい本止まり」で特筆すべき点はないとい…

七月隆文の「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」は2度読みたくなる恋愛小説!

私が七月隆文さんの「ぼくは明日、昨日のきみとデートする(以下“ぼく明日”とします)」に出会ったのは、カバーイラストを手がけるカスヤナガトさんの影響です。 カスヤナガトさんといえば、数多くの書籍カバーイラストを手がける売れっ子イラストレーター。…

原田マハの「まぐだら屋のマリア」は生きる希望を取り戻していく再生の物語!

原田マハの「まぐだら屋のマリア」を読んで号泣したのは私だけではないはずです。 こんなにも泣いて癒された本は他にありません。 私が本を読む理由のひとつは、本という世界の中で思い切り泣きたいからです。 大人になると泣くほど感情を揺さぶられる出来事…

辻村深月の「凍りのくじら」は私の1番好きな本!

「1番好きな本はなに?」と聞かれたらとても悩みますが、私は辻村深月(つじむらみづき)の「凍りのくじら」だと答えます。 理由はただ1つ、今まで読んだ本でいちばん心に響いたからです。 辻村深月さんが直木賞を受賞した2012年に、私はツイッターにこん…