恋愛小説
2020年6月19日に村山由佳さんの最新刊「ありふれた祈り」が刊行され、20年以上続いてきた「おいしいコーヒーのいれ方(通称“おいコー”)」シリーズが遂に完結しました。 待ちに待った「おいコー」の続編が読めるなんて、こんなに嬉しいことはありません! し…
今回紹介する作品は、話題沸騰の映画原作である新海誠(しんかいまこと)さんの「小説 天気の子」です。 新海誠さんといえば、日本のアニメ界で今もっとも注目されている映画監督のひとり。 社会現象にまでなった「君の名は。」の大ヒットから3年が経ち、今…
今回の記事では、前回投稿した「真夜中の五分前」の考察をネタバレ前提で徹底解説します。 この作品は恋愛小説ですがミステリー要素が強く、真相が読者に委ねられ漠然とした終わり方をするのも特徴のひとつ。 私はなんとも悲劇的な「side-B」が受け入れられ…
先日、知念実希人さんの「レフトハンド・ブラザーフッド」を読んで、印象的だった双子の物語があったことを思い出しました。 それが今回紹介する本多孝好さんの「真夜中の五分前」です。 一卵性双生児が抱える“アイデンティティを揺るがす苦悩”を描いたこの…
三浦しをんさんと言えば直木賞作家として有名ですが、著書の中でも私がひときわ好きな作品があります。 それが「ロマンス小説の七日間」。 正統派ロマンス小説の雰囲気も味わえる一風変わった恋愛小説で、型破りな展開がとにかく笑えます! それだけでなく、…
今回は、村山由佳さんのデビュー作「天使の卵(エンジェルス・エッグ)」を紹介します。 私が初めて読んだのは高校1年生の夏。 「おいしいコーヒーのいれ方シリーズ」にどっぷりハマった私は当時出版されていた村山由佳さんの作品を全て読みあさりました。 …
今回は、孤独をテーマにした絲山秋子さんの恋愛小説「海の仙人」を紹介します。 “ファンタジー”という名を持つ役立たずの神様が登場する独特の世界観を持った中編小説です。 解釈が難しく好き嫌いも分かれそうな作品のため、書評記事を書くかどうか悩んだ本…
今回紹介する本は、金城一紀さんの3話からなる中編集「対話篇」です。 金城一紀さんといえば、本多孝好さんの大学時代の同級生であり、先日紹介したメディア化前提作品「dele(ディーリー)」のプロデュース及び脚本を担当した作家さん。 著書の「ゾンビー…
中田永一さんの「吉祥寺の朝日奈くん」は2011年に映画化もされた作品で、書籍では5章からなる短編集として刊行されました。 それぞれの章が異なる内容の話ですが、表題作の「吉祥寺の朝日奈くん」だけでなく、他の4作品も主役級の面白さ! 今回書評の…
「どんな人にもおすすめできる小説は何だろう?」 そう考えた時に思い浮かんだ本が、有川浩さんの「阪急電車」です。 当作品は「阪急電車 片道15分の奇跡」というタイトルで映画化もされ、80スクリーンと小規模ながら興行収入11億円以上を記録し、ヒッ…