大人も子供も楽しめる仕掛け絵本の最高峰「あかまるちゃん」と「くろまるちゃん」

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今回は少し趣向を変えて、めくるだけで視覚的に楽しめる仕掛け絵本を紹介します。

仕掛け絵本には様々な手法がありますが、今回紹介するのはページを開くと立体的に飛び出してくる、きっと皆さんが一度は目にしたことがあるアレです。

「飛び出す絵本なんてどうせ子供騙しでしょ!?」なんて侮ってはいけません。

飛び出しかたが半端ではないのです。

「仕掛け絵本」の最高峰と言っても決して過言ではない、思わず感動してしまうクオリティ!

それが「あかまるちゃん」「くろまるちゃん」です。

子供だけでなく大人も楽しめること間違いなし!

年齢を問わずプレゼントにも最適な仕掛け絵本「あかまるちゃん」と「くろまるちゃん」のブックレビューをお届けします。

想像を超えた飛び出す絵本!

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「あかまるちゃん」より

まずは何よりもこの写真をご覧ください。
あかまるちゃんの最初の1ページ目ですが、平面の本の上に想像を超えた立体物が飛び出してきます。

よく見ると絵本なのに影ができる程! ここまで飛び出してくるものかと驚かされます。

仕掛け絵本の代表的な手法は、立体的に浮かび上がってくる「飛び出す絵本」が有名ですが、他にも引っ張ったりめくったり音が鳴ったりと様々な種類があります。

「あかまるちゃん」と「くろまるちゃん」は飛び出す絵本のページがメインでそのクオリティは最高峰!

ページによっては音がするもの回転する仕掛けも含まれているため、違った角度からでも楽しめます。

あかまるちゃん

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「あかまるちゃん」より

「あかまるちゃん」は作者であるデビット・A・カーター氏の仕掛け絵本シリーズの第1作目です。

実はこの仕掛け絵本は全部で5作からなるシリーズもので、それぞれに特徴があります。

私がカーター氏の作品に初めて出会ったのはこの「あかまるちゃん」で、ページをめくった時とにかく衝撃的だったのを覚えています。

「あかまるちゃん」は全10ページの様々な仕掛けの中に、「赤い色の丸が1つある」とてもユニークな仕掛け絵本です。

子供と一緒に「あかまるちゃんはどこにいるかな?」と探したらとても楽しいですし、恋人や友人と一緒に見ても盛り上がります。

あかまるちゃん探しは子供でも簡単に見つけられる難易度ですが、中には結構難しいページもあるので1人で真剣に探しても楽しめますよ。

あかまるちゃんは超立体的!

「あかまるちゃん」の1番の特徴はその立体感です。

ポップな装丁と可愛らしいタイトルに油断していると本当に驚かされますよ。

この平面の本に収まっていたとはとても思えないほど飛び出してきます。

そして、本を閉じればどこにも引っかかることなく再び本の中に収納されていく様子はまるで手品のよう。

この衝撃を実際に手にとって体験してみたら、人に見せたくなること間違いなしです!

くろまるちゃん

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「くろまるちゃん」より

くろまるちゃんはカーター氏の仕掛け絵本シリーズの第3作目の作品です。

あかまるちゃんは各ページに「赤い丸が1つだけある」設定でしたが、くろまるちゃんは全9ページに「黒い丸が全部で600個ある」という前代未聞の仕掛け絵本。

場面ごとに「くろまるちゃんが◯◯個ある」と書いてあるので、こちらも子供と一緒に探すと楽しいです。

くろまるちゃんは芸術的!

「くろまるちゃん」の特徴はその芸術性です。

思わず見とれてしまうような仕掛けや、度肝を抜く立体感など、それはまるで現代アートのよう。

そのため、現代美術館が好きな人には特におすすめです。

表現の仕方がアーティスティックで奥が深く、「くろまるちゃん」の方がより大人向けな印象。

自宅にいながら現代美術館に行ったような雰囲気が味わえますよ。

プレゼントにも最適!

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「くろまるちゃん」より

「あかまるちゃん」と「くろまるちゃん」はプレゼントにも最適です!

なぜなら、貰った人が困らないからです。

本をプレゼントする場合、実は注意が必要なことをご存知ですか?

本は人によって感じ方がかなり異なり、自分にとって面白い本が、相手にとって面白いかどうかはわかりません。

もし貰った人が「読みたくない」と思ってしまう本だった場合、「嫌でも読まなきゃ……」というプレッシャーを与えてしまいます。

本を読むのには少なからず時間が掛かるので、小説をプレゼントするということは、実はハードルが高いのです。

私自身、よほど気心が知れた人にしか本は贈りません。

しかし、これが飛び出す絵本だったらどうでしょう?

読むのが大変で困ることもなく、感想も「すごいね!」で済んでしまいます。

そして何よりこの絵本を見たら誰もが驚いて笑ってくれるはず! 

こんなに素敵なプレゼントはなかなかありません。

様々なシチュエーションの贈り物に使える!

私は入院している友人へのお見舞いでプレゼントしたことがありますが、とても喜んでもらえました。

病院の中は退屈ですし、小児科がある病院の談話室には子供の入院患者もいるので「荷物になったら病院に寄付してあげて」と言っても良いでしょう。

そしてもちろん、子供のクリスマスや誕生日にプレゼントすれば喜ばれること間違いなし!

プレゼント選びに困った際は、ぜひ思い出してください!

デビット・A・カーターの作品について

デビット・A・カーター氏の仕掛け絵本シリーズは全部で5作あります。

  • あかまるちゃん
  • あお2ちゃん
  • くろまるちゃん
  • きいろいしかくちゃん
  • しろいおと

この中で、私が特に好きなのはタイトルと装丁が可愛らしい「あかまるちゃん」「くろまるちゃん」です。
この2冊は兄弟みたいな作品ですね。可愛らしい赤と黒の丸にとても愛着が湧きます。

2作目のあお2ちゃんは、「数字の青い2」を探す仕掛け絵本ですが、「あかまるちゃん」より難易度がぐっと増しています。

これはカーター氏が「あかまるちゃん」を子供たちに見せたとき「too easy!」と言われたことをきっかけに、「それならば次の本はとことん難しくしてやる!」と作った作品だからです。

4作目の「きいろいしかくちゃん」は黄色い四角を1つ探す仕掛け絵本ですが、ページによっては「あかまるちゃん」と「あお2ちゃん」と「くろまるちゃん」も隠れています。

5作目の「しろいおと」は「音」をテーマにした仕掛け絵本で、“飛び出しながらがら音が鳴る”という視覚だけでなく、目に見えない音の世界にまで踏み込んだ作品です。

仕掛け絵本の鬼才カーター氏が作る絵本は、紙の限界をとっくに超えていて、さらなる新境地へと進み続けています。

カーター氏はこの他にも「むしむしシリーズ」や「きんきらきんのはでなやつ」など、50〜60作の仕掛け絵本を世に出しています。

「あかまるちゃん」や「くろまるちゃん」はニューヨークタイムズベストイラスト賞を受賞した作品でもあります。

まとめ

「あかまるちゃん」と「くろまるちゃん」は仕掛け絵本の最高峰の作品です。

その凄さを実際に手にとって体験してみてください。

巧みで立体的な仕掛けに驚かされること間違いなしです。

私は「あかまるちゃん」も「くろまるちゃん」も両方好きで、今回どちらか1つに絞ることができず、結局2つ同時に紹介することにしました。

2歳になるうちの息子はあかまるちゃんの方がお気に入りみたいで「すっげぇー!」と目をキラキラ輝かせていました。

2〜3歳だと興奮して壊してしまうかもしれないので、大人と一緒に見せてあげるといいですよ。

その際は、「もう1回! もう1回!」と終わりがないことを覚悟してください笑。

大人も子供も楽しめるアートな仕掛け絵本「あかまるちゃん」と「くろまるちゃん」は、我が子もお墨付きの素敵すぎる仕掛け絵本です!