2019-01-01から1年間の記事一覧
今回は私の好きな漫画「喰う寝るふたり 住むふたり」を紹介します。 この作品は2012年から2014年にかけて、月間コミックゼノンにて連載し、全5巻で完結しました。 内容は同棲をテーマにした恋愛漫画なのですが、描かれ方が少し変わっています。 そ…
今回紹介する作品は、こだまさんの「夫のちんぽが入らない」です。 何度見ても強烈なタイトルがとびきりインパクトのあるこの作品。 下世話な話なのかと思いきや、夫婦生活での“苦悩”や“愛の形”がひたむきに描かれています。 正直に言うと、書評を書くべきか…
今回の記事では、前回投稿した「真夜中の五分前」の考察をネタバレ前提で徹底解説します。 この作品は恋愛小説ですがミステリー要素が強く、真相が読者に委ねられ漠然とした終わり方をするのも特徴のひとつ。 私はなんとも悲劇的な「side-B」が受け入れられ…
先日、知念実希人さんの「レフトハンド・ブラザーフッド」を読んで、印象的だった双子の物語があったことを思い出しました。 それが今回紹介する本多孝好さんの「真夜中の五分前」です。 一卵性双生児が抱える“アイデンティティを揺るがす苦悩”を描いたこの…
今回紹介する作品は知念実希人さんの疾走感溢れる長編ミステリー「レフトハンド・ブラザーフッド」です。 双子の弟の左手に亡くなった兄が宿り、殺人事件の冤罪を晴らす為に2人で真犯人を捜し求める奇妙な逃避行を描いたこの作品は、“兄弟の絆”が鍵となり探…
今回紹介する作品は、文喫の“選書”サービスを利用して「泣ける本」をリクエストした際に選んでもらった1冊、ジョン・ウィリアムズの「ストーナー」です。 「日本文学のノンフィクションの泣ける本をできれば文庫本で」というリクエストに対し、「リクエスト…
今回紹介するこだまさんの「ここは、おしまいの地」は、文喫の“選書”サービスを利用して「泣ける本」をリクエストした時に選んでもらった1冊です。 ところが、「泣ける本」をリクエストしたにも関わらず、この本の帯には「爆笑しました」というコメントがあ…
先日、文喫の“選書”サービスを利用して「泣ける本」のリクエストをしてきました。 「想像ラジオ」はその時に紹介して頂いた本の中で、1番読んでみたいと感じた作品です。 やさしげなイラストに親しみを感じ、不思議なタイトルに惹かれました。 この作品は東…
六本木に新しくできた話題のスポット“文喫”は「入場料を支払う」本屋です。 先日ようやく訪問することができ、とても居心地の良い空間に再訪を誓ったものですが、その際に「選書」のサービスがあることを知りました。 なんでも「リクエストした本を書店員さ…
先日、五十嵐貴久さんの「1981年のスワンソング」を私に紹介してくれた読書家である会社の上司が「面白い作品を読んだ」と、また本を貸してくれました。 それが、七尾与史(ななおよし)さんの「偶然屋」。 「運命だと思っていた出来事は実はすべて仕組…
今回紹介する本は辻村深月さんが脚本を手がけた映画ドラえもんの書き下ろし長編「のび太の月面探査記」です。 辻村深月さんといえばドラえもんを愛する作家として知られ、著書の「凍りのくじら」ではストーリーのいたるところにドラえもんのひみつ道具が登場…
今回紹介するのは夏川草介さんが贈る医療ドラマのベストセラー「新章・神様のカルテ」です。 "新章"とタイトルに付いている通り、「神様のカルテ」というシリーズ作品なのですが、まず最初に私が声を大にして伝えたいことがあります。 それは、本作を読むた…
三浦しをんさんと言えば直木賞作家として有名ですが、著書の中でも私がひときわ好きな作品があります。 それが「ロマンス小説の七日間」。 正統派ロマンス小説の雰囲気も味わえる一風変わった恋愛小説で、型破りな展開がとにかく笑えます! それだけでなく、…
先日、朱川湊人さんの「本日、サービスデー」という短編集を読んだのですが、悪趣味なホラーが不気味で正直微妙でした。 文章がとても読みやすかったにも関わらず、内容や構成が今ひとつで本領発揮されていないように感じたため、逆に他の作品が気になり読ん…
六本木に「入場料を支払う本屋ができた」と聞いて気になっていました。 その名も「文喫(ぶんきつ)」。 漫画喫茶(通称“まんきつ”)の文芸書バージョンということでしょうか。 その気になる入場料ですが、なんと1,500円(税抜)とかなり強気! 単行本が…
今回は、村山由佳さんのデビュー作「天使の卵(エンジェルス・エッグ)」を紹介します。 私が初めて読んだのは高校1年生の夏。 「おいしいコーヒーのいれ方シリーズ」にどっぷりハマった私は当時出版されていた村山由佳さんの作品を全て読みあさりました。 …
今回は、今まで読んだ沢山の本の中から、心に残っている“私が泣いた本”を紹介します。 大人になってから実生活で泣くことはほとんどありませんが、だからこそ「本を読んで泣きたい」という欲求があり、私は日々“泣ける本”を探しています。 登場人物に共感し…
今回紹介する朱川湊人(しゅかわみなと)さんの「本日、サービスデー」は、感想を先に述べてしまうと読後感が悪く私には合わない本でした。 その理由としては、短編集として作品同士の雰囲気のギャップが大きすぎるためです。 そのタイトルと装丁から読み口…
今回は、今は亡き天才コラムニスト・ナンシー関さんの「記憶スケッチアカデミー」を紹介します。 “記憶スケッチ”とは提示されたお題を記憶のみに頼って描くこと。 「カエル」「パンダ」「カマキリ」などお題は一見簡単そうですが、「人間の記憶」の曖昧さが…
今回紹介する本は、コミカルな会話と伏線回収が痛快な伊坂幸太郎さんの「残り全部バケーション」です。 この作品を読んで、伊坂さんは読者の期待を裏切らないと改めて認識させられました。 家族団欒の席で「実はお父さん、浮気をしていました」という1文か…
羽海野(うみの)チカさんの「ハチミツとクローバー(通称ハチクロ)」は、美術大学を舞台とした青春偶像劇で、未だにファンの多い作品です。 2000年に連載がスタートしたこの作品は、アニメ・映画・ドラマと幅広くメディア化もされ、長い間愛され続けて…