小手鞠るい(作)、えがしらみちこ(絵)の「まほうの絵本屋さん ようこそ海へ」は色彩が美しい胸に沁みる絵本!

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今回は、もうすぐ3歳になる私の息子がお気に入りの絵本である、小手鞠(こでまり)るいさんの「まほうの絵本屋さん ようこそ海へ」を紹介します。

この作品を知ったきっかけは、著者の小手鞠さんのツイッターでのつぶやきクイズでした。

「絵本に登場する本屋の名前を当てればサイン入りの絵本をプレゼント!」ということで張り切って回答したのですが、見事に外した私は自分と息子への贈り物として本屋で買いました。

我が家にはたくさんの絵本がありますが、この作品は透明感のある色彩が美しく、やさしさが胸に沁みるとても素敵な絵本です!

今回は、小手鞠るいさん(作)、えがしらみちこさん(絵)の「まほうの絵本屋さん ようこそ海へ」のブックレビューをお届けします。

色彩豊かな絵本の海で大冒険!

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夏に生まれた僕と犬のマリンは海が大好き。

お昼寝をしたり、かくれんぼをしたり、かけっこをしたり……。
僕らはいつも砂浜で遊んでいました。

マリンが天国に行ってしまってからも、僕は2人で遊んだ日のことが忘れられません。

そんなある日、砂浜に佇む不思議な絵本屋さんを見つけます。

そこはまほうの絵本屋さん。
お店を営むしろねこさんは、絵本の中で不思議な冒険に僕を誘います……!

僕とマリンの夏の思い出を描いた、胸に沁みるやさしい物語です。

2〜3歳には早すぎるかと思いきや、息子の大のお気に入り!

私の息子はもうすぐ3歳になります。
(現在2歳10ヶ月)

「まほうの絵本屋さん ようこそ海へ」を初めて読んだ時、「年齢的に内容が難しくてまだ早すぎるかな?」という不安もありました。

しかし、初めてこの絵本を読んであげたとき、他の絵本では見られないほど絵に食いつくこと……!

「亀さん怒ってるの?」
「雲がくじらみたい!」
「これはなに?」
「ふわふわしてる!」

子供は表情や情景を直感的に捉えるのだなと感心しました。

確かに亀は怒っているように見えますが「怒っていないと思うよ」と2人で笑ったり、猫みたいに鳴くから「ウミネコ」というんだよと教えてあげても「猫じゃないよ!」と決して信じません。

まだ小さい世界の中で、自分が見たままを信じる息子。

絵本の中で広がる不思議な世界は、一体どんな風に映ったのでしょうか。

想像する力を養ってくれる絵本を読ませてあげたいと私は普段から考えておりますが、この絵本はまさにぴったりの作品です。

読み終わると「もう1回読んで!」と何度もおねだりされました。

字は少なめで、絵でも語られるストーリーが心地よい!

子供に絵本を読んであげるとき、字が多い本だと意外と大変です。

なにせ子供は「もう1回読んで!」「違うのも読んで!」と永遠に言ってきますから。

そういう時は、字が少なめで、絵に見入ってしまうような絵本があると重宝します。

特に絵が綺麗な本だと思っていた以上に子供が食いつくので、絵を見ながらページを進めていくだけでも楽しめます。

「まほうの絵本屋さん ようこそ海へ」は、字は少なめで、絵でも語られるストーリーのため、私的には非常に好みの絵本です。

年齢問わず楽しめるプレゼントにも最適な絵本!

この作品は、透明感のある色彩美しい絵がとても良いところ。

ストーリーは少し寂しさが漂う部分があり、絵本でありながらしっかりと心の機微が描かれます。

そう言った意味で対象年齢は少し高めかと思いますが、先述した通りまず絵に引き込まれ、必要最低限の言葉が心地よく、小さな子供への読み聞かせにも向いています……!

実際に、私の息子は2歳半の時からこの絵本がお気に入り!

もちろん大人も楽しめるので、プレゼントにも向いています。

大人も楽しめる絵本と児童書!

著者の小手鞠さんは児童書なども手がける作家で、イタリアで催されるボローニャ国際児童図書賞の受賞歴を持つ実力派!

私も先日、著書の「ある晴れた夏の朝」を読みましたが、児童文学でありながら大人の私でも引き込まれる熱い青春小説でした!

絵本でも児童書でも、本には年齢の壁を飛び越える力がありますね。

子供が成長したら読んでほしい作品です。

sutekinayokan.hatenablog.com

まとめ

小手鞠るいさん(作)、えがしらみちこさん(絵)の「まほうの絵本屋さん ようこそ海へ」は、色彩が美しい絵本です。

親しみのある優しい絵に、少し切ない物語が胸に沁みます。

幻想的な世界観が絵とマッチして、まるで夢の中にいるような気分に……!

細部にまでこだわって作られてた絵本のため、お子さんを持つ友人宅に遊びに行く際などのちょっとした贈り物にも向いています。

子供も大人も楽しめる絵本です。